あんちょび

愛してください

退屈

このご時世で休日は外に出ることもなくなり、大変暇を持て余している。先月のお盆は10日程休みがあったのだが、連休を謳歌することもなく時が過ぎていった。本来ならば友人と海にでも繰り出し、黒ビカリしたギャルと黒ビカリしたサーファーに囲まれながら泳いだり、黒ビカリした屋台で黒ビカリした店員の提供する黒ビカリした焼きそばを啜ったり、黒ビカリしたサングラス越しに黒ビカリしたギャルの黒ビカリしたお尻などをチラ見したりなどして連休を謳歌するというのが今年24になる青年のあるべき姿ではあるのだろうが、実際のところ毎日予定を詰め込めるほど友達が沢山いるわけでもなく、そもそも友達はお盆の合間にも仕事をしているわけで、10日のうちの半分は六畳一間の自室にずっと引きこもっていた。

 

これと言って何をしていたわけでもなく、冷房の効いた部屋で寝転がりながら、YouTubeに違法アップロードされたダイヤのA名シーン集などを見て泣いたりしていた。ダイヤのA、最高だ。ダイヤのAは以前友人と銭湯に行った際、休憩所にたまたまダイヤのA一巻が置いてあったことがきっかけで読み始めたのだが、あまりにも最高の漫画すぎて一巻の中盤でもう泣いていた。ダイヤのA、最高だ。ダイヤのAを見ている以外の時間はめちゃくちゃエッチな動画を見たりしていた。めちゃくちゃエッチな動画、最高だ。

 

時が経ち、季節は初秋。まだまだ終わることのない自粛ムードの最中、とうとうやることがなくなりつつあるこのタイミングで何か打ち込むものはないかと模索していたところ、美意識を高めようという結論に至った。

 

なぜこの様な思考になったかと言えば、今年24の若者ではあるものの、このまま何も美意識を高めずに過ごしていけば、数年後には加齢臭を撒き散らす汚いおっさんへと成り果ててしまうのではないかという危機感みたいなものに駆られて、せめて綺麗なおっさん、欲を言えば"イケオジ"になるべく今のうちから美意識を高めておく必要があるのではないかと考えたからである。

 

スキンケアはもちろんのこと、これを機にメイクなどを始めてみようかな。このまま自粛期間が長引けばメイクもありえんぐらい上達して来年の今頃にはMattみたいになってる可能性は否定できない。ただ、むさ苦しい男だらけの工場で働いてる俺がメイクなどをする意味もないし、メイクをしたところで大量の汗によって全ての化粧が流れ落ち、顔面に硫酸をかけられたMattが誕生することは容易に想像できる。生きづらい世の中になったものだ。誰かコロナ禍でも楽しめる良い感じの趣味を教えてほしい。切実に。